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奈良県 中和広域消防組合消防本部

古代日本の都として繁栄した飛鳥京の当地

中和広域消防組合消防本部の管轄区域は奈良県のほぼ中央に位置し、県中南部地域の行政・経済の中心を担う、自然や歴史と調和した地域として発展し続けています。
中和広域消防組合は、「大和高田市」「橿原市」「御所市」「高取町」「明日香村」の3市1町1村からなる一部事務組合で、管内は六世紀初めから八世紀初めに都が平城京に移るまでの約200年の間都として栄え、日本における政治、文化の中心であったことから、重要文化財等の史跡・旧跡・名所や、建造物だけでなく美術品が数多く存在しています。

社会環境の変化と住民生活の近代化等に伴い、災害発生要因も複雑多様化し、特に交通事故をはじめとする各種災害の多発傾向に対処するため、消防力の充実強化を図ることが急務となっています。
特に近年の災害・事故は市町村を越えて広域にわたり、住民の生命・身体・財産の安全確保と救急医療サービスの向上、山林防火や自然災害等に掌る消防行政は広域的に共同処理することが効果的であるとの考えから、昭和62年4月1日に「中和広域消防組合」が設立されました。
名称は「奈良県が大和の国と呼ばれていたこと」と「管轄地域が奈良県のほぼ中央に位置すること」から「中和」と名付けられました。職員200名で発足後、順次増強され現在では308名(女性職員6名含む)の職員、1本部6課4署4出張所で166.47平方キロメートルに住む約252,500人の安全を日夜守っています。

風土、歴史に恵まれ、古くから商業のまちとして栄えた「大和高田市」。大和三山(畝傍山・耳成山・天香久山)がそびえ、我が国初の都が誕生した藤原京の伝統的建造物群保存地区に指定されている今井町など歴史文化遺産に恵まれた「橿原市」。ツツジの名所として知られる葛城山や天孫降臨の地と言い伝えられている高天ケ原がある、神話ロマンを現在に伝える「御所市」。薬のまち、壷坂霊験記の舞台となった壷阪寺や日本三代山城で有名な高取城遺跡や五百羅漢など数多くの名所・旧跡が点在している「高取町」。高松塚古墳を始め次々に遺跡が発見されているミステリーの宝庫「明日香村」の3市1町1村。
【1】管内の四国三十三ヵ所、第六番の礼所「壺阪寺」 【2】壺阪寺のインドから送られた、高さ20m・重さ1,200tの大観音石像 【3】ツツジの名所葛城山自然ツツジ園 【4】明日香村の遺跡「石舞台古墳」

  新型救助工作車、発進!!

”人命救助”という命題に向け日夜奮闘する特別救助隊。彼らの力強い「足」であり最大の「武器」である救助工作車が平成14年12月に更新されました。緊急消防援助隊登録部隊であるため、4輪駆動(パートタイム)仕様のIII型救助工作車が配備されています。クレーンやウインチの他、超高圧消火装置オートハイドレックスも装備されており、軽微な炎を叩いたり、活動時の警戒に活用されています。また、車載照明装置の先端にはCCDカメラが設置され、指令室にある専用受信機(ポータブル型)に現場状況を画像伝送することも可能です。配備されたばかりのこの車両、現在は車両や積載資機材を活用するための習熟訓練が連日行われています。


右側面のボックスにあるオートハイドレックスは、160リットルの水と20リットル消火液、50mホースリールを備え、9m先で直径3mの円形に放水可能です。

III型救助工作車の車両スペック
7t級消防専用シャーシ/日野KK-FT1JHDA(改)/ダブルキャブ4ドア/4輪駆動(パートタイム)/全長8,140mm/全幅2,490mm/全高3,310mm/ホイールベース4,230mm/車両重量12,350kg/総重量12,680kg/定格出力220Ps/総排気量7,960cc/前軸重3,640kg/後軸重8,710kg/キャブ幅2,360mm/最小回転半径9,000mm/定員6名/艤装テイセン

車載照明装置の先端にあるCCDカメラ↓ 

  あらゆる災害に対処する様々な訓練を実施。

平成14年11月8日に、第10回特別警防訓練としてBC災害対応訓練を実施し、BC災害対応資機材を活用した大規模な訓練が行われました。毎年11月には、3市1町1村それぞれで防災訓練が実施されます。(写真は橿原市での防災訓練の模様です)また、「特別救助隊山岳救助訓練」として、特別救助隊中心に救急隊などと合同で人命検索・救出救護訓練を毎年実施しています。

  消防救助技術指導会には女性職員も出場

平救助体制の更なる躍進を目指す中和広域消防組合では、消防救助技術大会へも積極的に参加しています。全国消防救助技術大会にも進んだ「はしご登はん」の他、「ロープ応用登はん」や「ほふく救出」、「斜めブリッジ救助」、水上の部では「基本泳法」や「複合検索」など、様々な種目にチャレンジしています。

また、奈良県救助技術指導会に全国では初めて、予防課指導広報係に席を置く西村明子消防士長が出場しました。水上の部では女性の活躍も多く見られますが、なんと陸上の部「はしご登はん」での出場でした。平成7年の阪神・淡路大震災を経験し「自分を試してみたい」と思ったことがきっかけだったといいます。「技術は当然応用できませんが、この経験が予防業務にも役立っています」と西村士長。3年続けて出場し、3年目には男性隊員たちの中で13位を獲得しました。

  病院に常駐し救命率の向上を目指す特別救急隊

平成10年7月1日より、「救急現場への医師同乗制度」を実施しています。これは管内住民の救命率向上を目的に、奈良県立医科大学付属病院救命救急センターの医師が、高規格救急車に同乗して心肺停止傷病者やそれに準ずる重篤傷病者の元へ向かうドクターカー制度で、橿原消防署の救急隊1隊が「特別救急隊」として同病院に常駐し、救急活動を行っています。また、救急車が現場に到着するまでの間、現場に居合わせた人による応急手当の実施が傷病者の救命のために必要不可欠なものとして、一刻も早く応急手当が行われるよう、管内住民に対する普及啓発活動も推進しています。


中和広域消防組合特別救助隊
水越トンネル火災を踏まえた合同訓練
音楽療法を取り入れた防火指導


平成13年の救助出動件数は193件。そのうち活動件数は61件、救助人員は58人で前年に比べ出動件数17件、救助人員8人増加しています。活動内容としては交通事故、水難事故、建物事故など多岐にわたり、複雑多様化する事案に対処するため、昭和62年10月1日に全職員の中から選抜した隊長以下13名の隊員により特別救助隊を編成しました。本部直轄救助隊として「救急救助課」に所属し橿原消防署に常駐。管内全ての火災・救助事案に対し出場しています。

平成12年3月9日午前10時18分頃、大阪府南河内郡にある国道309号線水越トンネルで、トラックのエンジン部分から出火し、荷台のプラスチックハンガーなどが燃える火災が発生しました。中和広域消防組合からは19台54名が出場。濃煙・熱気と有毒ガスが発生する中、富田林市消防本部(大阪府)と連携した活動を繰り広げ、約1時間半後に鎮火しました。出火車両の運転手を含む18名が負傷し、うち6名が消防隊員でした。この事案を踏まえ、平成13年11月21日に「水越トンネル合同防災訓練」として、富田林市消防本部や大阪・奈良の両警察、土木事務所などと合同で、大規模な訓練を実施しました。


制服姿で防火の話をしても、実際にはあまり心に残らないという現状がありますが、中和広域消防組合では音楽療法を取り入れた防火指導を行い、効果を挙げています。脳神経生理学の分野でも、脳の損傷などによって言語能力が失われても、音楽能力は最後まで保存されるといわれており、身体機能や精神機能を保てるように、音楽に内在する諸機能を活用しようと言うのが音楽療法です。音楽を通じて、市民と消防がともに楽しみ、触れ合う事により、少しでも火の大切さや恐ろしさが分かってもらえればという願いを込め、現在は中和消防版トルコ行進曲を猛特訓中とのこと。


マスコットキャラクターが大活躍
消防職員の手でデザインした中和広域消防のオリジナルマスコットキャラクター。管内住民の 防災意識を広めるため、防災イベントなどで 活躍しています。

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Reported in 2003.