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日本のポンプ車

ポンプ車は消防車両の中で、最も代表的なものです。
火災現場はもちろん、救助・救急の支援活動を始め、水害から交通事故に至るまで、多くの災害現場に、
必ずといってよいほど出場します。

日本における消防ポンプのあゆみは、1754年(宝暦4年)、長崎においてオランダ人の技術指導によって竜吐水が作られる事に始まります。いわゆる腕用の木製手押しポンプです。その後馬引き腕用ポンプや蒸気ポンプへと発達していき、自動車の普及により欧米諸国で消防用の自動車が登場するようになりました。

日本に初めてポンプ車という消防車が登場したのは、1914年(大正3年)に東京で開催された大正博覧会に、イギリスのメリーウェザ社製とドイツのベンツ社製の消防ポンプ車が出品されたのが始まりで、この2台はそれぞれ横浜市と名古屋市が購入しました。東京でも3年後の大正6年に、初めてアメリカのラフランス社の消防ポンプ車を1台購入しました。大正4年には市原ポンプというメーカーが、外国製のシャーシに国産消防ポンプを架装した消防車を開発し、日本もポンプ車の時代を迎えたのです。

現在は、小型なものから大型のもの、水槽付きや大量送水タイプのもの、そしてトレーラー型などの多種多様な消防ポンプ車が活躍しています。



近未来型の消防車として、株式会社森田ポンプ(現在・株式会社モリタ)が開発したMX-1という消防車です。専用キャブは、ハイルーフ・ワイドウインドとなっていて、特徴のある形状をしています。エンジン等は三菱自動車のものを使用し、両側とも1枚シャッター式となっています。吸管を始め各種の放水器具や資機材がコンパクトに収納されています。
(普通ポンプ車/三郷市消防本部)

8トン級トラックシャーシをベースに、容量約5,000リットルの水槽と、適時操作式放水銃・小型動力ポンプ等を装備しています。平常の火災はもちろん、震災時や高速道路上での車両火災、林野火災などに威力を発揮します。
(大型水槽ポンプ車/東京消防庁)
昭和30年代を中心に地方都市や消防団等で活躍した車両です。大都市では見る機会がなかったこのオート三輪ポンプ車も財政の苦しい市町村にとっては、力強い市民の護りだったと思います。
(オート三輪ポンプ車/名古屋市消防団)

往年のTXシリーズのポンプ車です。このいすゞTXシリーズは、1946年に開発されて以来、ポンプ車を始めはしご車や化学車等あらゆる種類の消防車に艤装されました。現在は姿を消してしまい見ることは出来ませんが、懐かしい一台として紹介しました。
(普通ポンプ車/東京消防庁)

山間部や悪路の多い地域では、このような小型ジープの消防車が活躍します。大きな市街地では見かけることは少なく、ジープの消防車は絵本にもなっていて、子供達の間ではとても人気のある消防車です。
(ジープ型消防車/名護市消防本部)
この写真は緊急消防援助隊でのスナップです。現在放水リールはシャッター内収納型が多い中で、この車両は外部に設けられていて、他のポンプ車よりも目立つ感じがします。
(水槽付ポンプ車/熊本八代消防署)

消防活動の主力となるこのポンプ車は、先行隊として火災現場に出場し、人命救助はもちろんの事、積載している約900リットルの水を使用して初期消火をすると同時に、火災現場を把握して本部へ状況を一報する事も大事な任務の一つとなっています。
(水槽付小型ポンプ車/東京消防庁)

はしこ車の進入が困難な地域や低層建物で、迅速な人命救助活動を行うことを目的に造られた車両です。4トントラックシャーシに11.7メートルのバスケット付はしこを装備しています。水槽容量は約500リットルです。
(水槽付はしごポンプ車/東京消防庁)

最新型の消防ポンプ車は、この写真のように収納ボックスがシャッター式になっているのが特徴で、車体内部には水槽が付いているため、側面に張り出したようになりますが、その分消防機材の積載量も多くなりました。
(水槽付ポンプ車/市川市消防局)

このポンプ車は、容量約1,000リットルの水槽を積載し、火災現場直近に位置して消防活動を行います。水槽内の水は数分でなくなってしまうので後続部隊のポンプ車より水を送ってもらい放水活動を続けます。
(水槽付ポンプ車/東京消防庁)
以前は2トンクラスの小型車両に、水槽を付ける事は大変むずかしく、なかなか実現出来ませんでしたが、大阪市消防局は、全国で初めて水槽付(800リットル)の小型ポンプ車の開発に成功しました。後部の吸管の装着に無理を感じますが、コンパクトにまとまっています。
(水槽付小型ポンプ車/大阪市消防局)

普通の小型ポンプ車ですが、その地域ごとに「普通車」とも呼ばれています。最近は、車両の側面に119をアピールしたり、火災予防の標語を付ける等して、一般市民に消防のPRや火災予防を呼びかける車両が増えてきました。
(小型ポンプ車/いわき市平消防署)

主に消防水利の寸断や道路障害など、様々な消防活動障害が予想される震災時に、遠方の海や河川等の巨大水源から直近に遠距離送水し、大量放水を必要とする災害現場で効果的な消火活動を支援するために製作された車両です。
(大型送水ポンプ車/川崎市消防局)

川崎市消防局管内には、大きな石油コンビナート区域があるため、各消防署には、他の地域よりも多くの大型水槽車が配置されています。万一コンビナートで火災が発生した場合、大量の水が必要となるためです。
(大型水槽ポンプ車/川崎市消防局)

最近のポンプ車には、救助資機材も積載されている事が多く、救急隊の支援等も行うため、シャッター形式のボックスを設けて収納しています。欧米諸国の最新型消防車には、この車両のようなシャッター形式のものが多く、外見だけではその車両の車種を見分ける事が難しくなってきています。
(普通ポンプ車/平塚市消防本部)

この消防車は、遠方からも他の部隊指揮隊等が一目識別できるよう、側面に大きな数字を入れてあります。また最近では、車両の上部にも大きく数字等を描いて、上空のヘリコプターからも識別できる車両が増えています。
(水槽付普通ポンプ車/福岡市消防局)

5,000リットルの水槽を持つ大型のポンプ車です。水槽の中には車両のバランスを保つために、4層に仕切り板で分けられています。また、片寄りをなくすために、各層の間を水が移動するよう造られています。
(大型水槽ポンプ車/千葉市消防局)