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日本の自衛消防車両

消防の仕事は法律上では、市町村の業務ですが、火災という特殊性から個人にも企業にも、いくつかの業務が課せられています。企業や事業所では、規模や業種、収容人員など、火災等の災害が発生すると、人的および物的被害が極めて大きくなります。そのため工場や施設、ホテル、百貨店、テーマパークなど、一定規模以上の対象物の場合、各種の消防用設備や防火管理者の選任、消防計画の作成、さらに自衛消防隊の組織と訓練などが義務づけられています。特に危険物製造事業所や石油コンビナート地帯では、その規模によって定められた消防機械力や、化学消防力の設置が法律によって決められています。火災等の事故が発生した場合の初動体制のいかんが、多くの人命と多大な損害を軽減することになるのです。以上のように企業における消防力の整備は、火災初期の被害を最小限に抑え鎮圧することにありますが、平常の防火管理体制と日々の予防のチェックが重要と言えます。今回はこれら企業で活躍する消防車両を紹介いたします。

信越科学工業(株)

新潟県
消防車メーカーの日本機械(株)で考案され、空中作業車の先端の作業台を取りはずして、砲水するためのノズルを取り付けた高所放水車です。一台のみが製作され、シグマ式と言われています。

三井化学消防隊

大阪府
阪神地区で最大の堺製油所内には、多数の石油コンビナート火災に対応する消防車両が配備されています。この大型化学車は、泡原液と共に粉末の消火剤も積載され、あらゆる油脂災害に対応します。


出光興産徳山製作所

山口県

3折27メートル級の大型化学高所放水車が泡原液タンクを牽引するこの車両は、今まで3台で3点セットシステムを組んでいたものが1台となった特殊車両です。省力化が計られる上、スピーディーな消火活動が可能で、全国で1台しかありません。



三共株式会社小田原工場

神奈川県
この消防車は粉末化学消防車です。水や泡剤等で消せない禁水物の消火には、短時間に多量の粉末消化剤を放射し、迅速な消火活動で有効な速消効果を発揮する車両です。

中部電力知多火力発電所

愛知県

特定事業所の一つである中部電力に配備されている3点セットです。これは消火システムの一つとして高所放水車、化学消防車、泡原液搬送車の3台をセットにしたものです。ここでは常時防災要員とこの3点セット、さらに市の消防本部の消防隊との官と民が一体となった防災体制が確立されています。


写真(1)の車両は泡原液搬送車と呼ばれ、泡消火のための原液を搬送します。石油関連の火災では、水よりも泡消火が効果を発揮します。そのため大型化学車へ原液を供給する3点セットの一翼を担う大切な消防車両です。泡原液の積載量は約4,000リットルです。
写真(2)の車両は20メートル級の大型高所放水車です。火災による爆発や延焼拡大の危険があるために、隊員が近づいての消火は難しいので、化学消防車から送られた泡消化剤や水を、リモコン操作により大量に火点に放射するための消防車です。
写真(3)の車両は大型の化学消防車です。消火するための泡剤の原液を、装備された混合装置によって水と混合して発泡させて放水車に供給したり、独自の放水砲によって放射し火災に立ち向かいます。混合は消防車に装備されているタッチパネルで行います。

コスモ石油堺製油所

大阪府
阪神地区の石油コンビナートで活躍する大型化学車です。地域や工場の発展によって、特殊化する現在の電気や化学火災に対応する、最大級の重化学車と言えます。

日産自動車(株)追浜工場

神奈川県
自動車製造工場で働く小型の水槽付ポンプ車です。さすが日産だけあって自社のアトラス消防車を使用しています。自動車メーカーの自衛消防隊では、他社でも自社製の車両を使用する事は当然と言えます。

出光興産(株)門司油槽所

福岡県
この車両も出光興産の自衛消防隊として活躍している大型化学車です。1,800リットルの泡原液を持つこの車両は、自然水利からの吸水・混合加圧使用も可能で、独自の消火活動も行なえます。

東邦ガス(株)知多緑浜工場

愛知県
粉末化学車と高所放水車の機能を合体した、自衛消防隊の消防車です。1台にすることで省力化だけではなく、スピーディーな粉末消火が行えます。また、大型化学車から消火泡剤の中継を受けての放水も可能な車両です。

昭和シェル石油新潟製油所

新潟県
石油コンビナート内の製油会社の消防署は、非常に大きな作りの建物が多く、その車庫には、あらゆる災害に対応する為の消防車両が配備されています。この企業にも数多くの油脂火災用の車両が並んでおり、写真の粉末消火剤を積載した車両も配置されています。

富山新港火力発電所・北陸電力

富山県
27メートル級の高所放水車です。化学消防車から送られた泡消化剤をさらに再加圧して、石油タンクや延焼の危険がある対象物に上方から大量に放射し、効果的な消火を計ります。又、ポンプが積載されているので、冷却が必要な所に対しての水の放水も可能です。。

(株)ジャパンエナジー知多製油所

愛知県
4,000リットルの泡原液を積載する泡原液搬送車です。大型化学車に泡原液を供給するための車両ですが、長時間に及ぶ油脂火災の際には、原液貯蔵タンクと大型化学車の間をピストン輸送し、泡原液を連続供給したりもします。

(株)東芝京浜事業所

神奈川県
普通の水槽付ポンプ車です。電気メーカーの工場で働くこの消防車は、石油類を扱うコンビナート火災に対応する車両ではなく、工場内での建物や施設における火災の初期消火および到着した消防隊への協力等が主な任務です。

新潟西港(有)共同防災

新潟県
新潟県の石油コンビナート地帯では、いくつかの事業所が共同で自衛消防として組織されています。そこで活躍するこの大型化学車は自車タンクに貯えた泡原液と水利から導入された水を混合して、高所砲水車へ圧送する中核的役割りを果します。

ホテルハトヤ消防隊

静岡県
懐かしの一台、いすゞのTX型水槽付ポンプ車です。TVCMでも知られているこのホテルは、消防隊の存在をCM内でも紹介し、防火体制は万全である事をアピールしていました。地元消防団より払い下げを受けた水槽付ポンプ車を使用していました。