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第1回 出雲メディカルラリー2009

 平成21年10月17日(土)島根大学医学部キャンパスにて、 第1回出雲メディカルラリーが開催されました。
第1回目となる出雲メディカルラリーは、島根大学医学部の大学祭「くえびこ祭」と、島根県内の消防本部を中心に救命士や救急隊員からなる「島根救友会」との共同で開催されました。大学祭で開催することにより救急活動の技術や判断力を磨くだけではなく、医師や医学生との交流を深め、また、大学祭に参加された一般市民の方々にも災害医療や救急活動に対して関心をもってもらうことを目的として行なわれました。そして、通常は医師や救命士などで運営されることが多いメディカルラリーに、島根大学医学部看護学科4年の春藤友香さんをはじめとする大学生スタッフが運営・参加することにより、普段の救急現場や災害医療を体験する機会が少ない大学生に、災害・救急医療に対する関心を喚起という目的も含めて今回の開催となりました。
 メディカルラリーは日本ではまだあまり馴染みがない競技ですが、2002年以降全国各地で開催されるようになりました。実際に起こりうる事故や災害現場を想定して、その現場に救急医療チームが出場し、模擬患者がシナリオに従って様々な演技をするなか、現場の状況を的確に判断して患者を診察し、止血処置、人工呼吸、薬剤投与などの必要な処置を行います。その過程を客観的に評価・採点し、各ステージの総合得点で順位を競い合う競技です。
 参加チームは島根県内の消防本部の救命士、救急隊員、医師、看護士の5名一組で編成された7チームが学内に設置された模擬災害現場で救急活動を行いました。
同じ出動指令、同じ救急現場でもチームによって対処法は様々なので、「他チームの対処方法は自分達とのやり方の違い等がよくわかりとても勉強になる」と競技を終えた参加者は反省点などをあげて再確認していました。また、「反省点が多いですね、緊張しました」などと実際の現場とは違った緊張感もあったようで、「周りが見えずに冷静な判断ができなかった」と状況評価がとても重要だと話すチームもありました。そして、医師と救命士といった職種の異なるメンバーでチームを編成して対処することにより、お互いの役割やチームワークの重要性などを感じることのできる貴重な体験となったようです。
(島根大学医学部付属病院・浜田消防) (島根大学医学部付属病院・雲南消防) (島根大学医学部付属病院・江津消防)
(島根大学医学部付属病院・安来消防) (島根県立中央病院・大田市立病院・
大田消防)
(島根県立中央病院・大田消防)

(島根県立中央病院・平田消防・
出雲消防・大社消防)
島根大学医学部看護学科4年の春藤友香さんをはじめとする大学生が模擬患者としてラリーに参加することで救急現場や災害医療を体験しました。

普通乗用車の運転を誤り、ブロック塀に衝突した想定。運転手は30歳台女性、後部座席には幼児が1名、泣き叫んでいるが特に外傷はない。運転手は、首の若干の痛みと両上肢痺れを訴え、ときより腹部の痛みと過呼吸を生じる。女性は妊娠38週で実は陣痛を生じ病院へ行く途中であった。腹部の痛みは陣痛に伴う痛みであった。幼児と女性のトリアージ、陣痛は発露の状態で車内収容後に観察すると、児頭が見える状態であった。
路線バスが走行中、道路左側の縁石に乗り上げ歩行中の男性を撥ねた想定。本症例は運転手が運転中、MIを発症した事が事故原因で、バス内には運転手と乗客7名が乗車中であり、運転手を含め計8名が負傷している。また歩行者は下半身がバスの下に入り込んでおり負傷している。尚、容易に救出は可能である。またドクターカーも同時出場で5分後の到着予定である。
※油漏れ等二次災害危険無し。傷病者数は歩行者+バス8名の計9名。警察は現場到着済み。医療機関は現場から、10分圏内に2次医療機関が3病院が、また20分圏内に3次医療機関が2病院存在する。

マンション通路(4F)で女性が倒れているもの。目撃者なく、たまたま通りがかった付近住民(患者のことは全く知らない)より通報。第一発見者は救急隊接触時(1階)慌てて過換気気味。傷病者に目立った外傷無く、顔面蒼白、死戦期呼吸その後CPAとなる。
※腕に患者識別コードが巻いてあり、当該病院(二次病院)連絡し骨折にて入院している患者で本日一時帰宅であることが判明する(※肺塞栓症)。初期波形VF。その後もVF継続(DC後もVF継続にて難治性)する。なお、第一発見者(通報者)情報にて、胸をおさえ苦しそうに呼吸をしていたので座るように促したところ急激に状態が悪化。第一発見者は4階から階段を駆け下り救急隊を誘導しにいっているため、過換気味となっているが呼吸指導により落ち着く。呼吸指導なければ気分不快となる(活動障害)。
秋祭りの最中、刃物を持った男が30歳代男性の腹部にナイフを刺した。その後、警察官が来る前に、ナイフを振り回し、無差別に5人(計6人)に負傷を負わす殺傷事件を起こした。救急隊到着時、祭りの群衆はその場から退散、傷病者6人が取り残され、様々な体位で散在していた。その中で男(犯人)は現場で警察官(駐在)に取り押さえられている状態であった。救急隊がトリアージ中にその犯人がナイフで頸部を自ら刺し自損行為を行った。(傷病者計7人)

Reported in 2009.