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第35回 全国消防救助技術大会2006 in 札幌 技術訓練

今年の札幌大会から導入される、救助技術の向上を目的とした新たな試みが「技術訓練」。
この訓練は定められた救助方法や資機材に縛られることなく、出場消防本部がそれぞれの創意工夫のもとでより安全で迅速・確実な訓練を発表するというもの。今大会では、デモンストレーションとして実施され、正式種目となるのは、来年開催の第36回大会からになります。
今大会に参加したのは6消防本部の隊員たち。水上の部を行った広島市消防局と東京消防庁以外は、いずれも「都市型ロープレスキュー」を用いた活動を披露しました。

広島市消防局
ゴムボートと水上バイクの衝突による、水面上で発生した高エネルギー事故により、ゴムボートが転覆。
2名が水面に放り出され、1名は水没し、他の1名がボートにしがみついた状態で救助を待っている。
横浜市安全管理局
マンション基礎工事現場で鋼材溶接中の足場が倒壊したことにより、低所において要救助者が発生した。
横浜消防では本年度から都市型救助法の有効性についての検証を行っており、検証実施隊に指定されている特消救助隊が、現段階までに得られた検証結果から、救助活動時に山岳資器材を活用した場合の効率性、安全性に着目し、限られた人員で、より安全的確に救助できる方法について実施する。また、救助活動現場における要救助者の救護に重点を置き、救助隊員と救急救命士の連携による、継続性のある救護を訓練のテーマとしている。
松山市消防局
高所作業中の男性が何らかの原因により、高さ7mの足場から墜落。柱上安全帯により宙吊り状態になっている状況である。
訓練条件として、要救助者の真下には障害物があり、車両及び隊員の進入は不可能とし、要救助者の容態については、意識はあるが、足の痺れを訴えている。訓練開始にあたり、指揮者を含めた隊員4名は高所から、また救出場所にあたる地上に隊員1名を配置した状態から訓練を開始し救出する。
東京消防庁
水難救助隊及びポンプ隊が連携し、プレジャーボートの転覆により発生した要救助者を迅速に救出する活動を想定して訓練を実施。
活動隊は、水面上或いは水中の要救助者を、スクーバによる検索活動及び油圧式救助器具を活用した手法により救出。水難救助活動現場の殆どは、足場が悪く、資機材の搬送あるいは要救助者の収容時に大変な労力が必要であり、日頃訓練を積んだ隊同士のチームワークの有無が活動能力に大きく影響する。このような状況を踏まえ、東京消防庁では、より迅速かつ安全な救助活動を展開するために、水難救助活動時には、普段から連携訓練を積んだ水難救助隊とポンプ小隊が同時出場し、活動している。
名古屋市消防局
直接救助隊が接近できない河川の中洲に取り残された人や、建物や工作物等の間に落下し取り残された人を上空から救出する事案を想定。
訓練塔B・C塔間23mの中間地点から約7m下にいる要救助者1名をロープ展張後、隊員が水平移動し、降下後縛着して救出するもので、名古屋市消防局消防部特別消防隊「ハイパーレスキューNAGOYA」が推進している、ザイル等の都市型救助資機材を駆使しての救出が展開される。
札幌市消防局
地震により座屈したビルの屋上から、要救助者2名を地上に救出するもので、「要救助者1名は自力歩行可能であり、もう1名は歩行不能な状態。要救助者のいるビルの上空はヘリコプターが接近できず、周辺には障害物があるため、要救助者を直接地上に救出できない」という条件を付加した想定で訓練を実施する。
札幌市消防局ではヨーロッパやアメリカで安全基準の認証を受けた国際規格のロープや救助資機材を積極的に活用し、より安全な救助活動を目指すロープレスキュー「R.R.R.(トリプルアール)」を昨年から全救助隊で運用している。今回は特別高度救助隊(スーパー・レスキュー・サッポロ)がR.R.R.技術を駆使し、救助隊員が要救助者を介添えした状況で隣接ビルの方向に要救助者を一旦引き上げてから、障害物をかわして地上に救出を行う。