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ドイツ ハノーバー市消防局

 レポート#97 ドイツ ハノーバー市消防局
写真左)大隊長等の現場指揮官が乗車するヴォルクス・ワーゲンのファイヤーチーフカー。
写真右)数多くの救助資機材を積載した最新鋭のメルセデス・エコニックの救助工作車。

ハノーバーの消防局は1880年に設立され昨年で127年目を迎えた。消防隊員は約300名で、他に約600人のボランティア消防隊員が配属されている。中央第一消防署を含む5つの消防署があり、17の消防出張所とドクターカーを配置した4ヶ所の救急ステーション、レスキュー車やハシゴ車10台を含む55台の消防車が、約52万人の市民の生命と財産を守っている。年間の火災件数は約2,300件。また、日本と同様に救急件数は毎年増加しており、2004年度には99,000件に達している。

1) メルセデス・エコニックの30メートル級梯子車。日本と違い回転灯はブルー。
2) 医療資格を持った救急隊員が乗り込む救急車。
3) オールシャッター式の水槽付ポンプ車。シャッターには消防・救急番号の112の文字が書かれている。
詳しく色々と説明をしてくれた消防広報官のニーツ・ベニカ氏。持参した日本のヘルメットとハノーバー市消防のヘルメットを交換させていただいた。日本のヘルメットはこの後すぐに消防博物館に展示された。

ドイツでは各都市(地方自治体)が消防業務を行っており、消防局では全て義勇消防隊(ボランティア)と合同で運営されている。また、官設も義勇も全て都市の機関であり、消防車両や機器は、一般に自治体の予算で購入されている。

各自治体の災害発生状況については、一般に災害通報を受けてから平均8分以内に消防隊員10人と消防車2台が現場に到着するようにされている。義勇消防隊員になる一つの方法としては、消防局の見習いとなり、70時間の訓練を受ける事になっている。日本と同じように事業所に勤務をしていたり、商店の人が多く、ポケットベル等で消防署に出勤して出動をする。現在、ドイツでは経済が低迷しており、消防も財政の問題に直面している。自治体の予算が減少してきて、配置する人員を縮小している。特に義勇消防隊に対する予算のカットが問題化しており、出火件数の少ない所では、後方支援等の二次的業務のみの出動となっている自治体もある。

第一消防署の精鋭ぞろいのレスキュー隊員たち。訓練の忙しい中、快く撮影に応じてくれた。

消防局庁舎には消防博物館が併設されている。ここには古い消防の機械や制服等が数多く展示され、消防の歴史が一目でわかるようになっている。ヨーロッパの消防署を訪れると、時折このような施設を見かける。

第二次世界大戦中も消防隊は、空襲等に備えて消火活動に当っていた。ヘルメットも服装もドイツ軍そのものだった。
設立されて間もない頃の手引きポンプと当時の消防隊員。
1902年当時の空気呼吸器の展示品。この頃は今のように背負い式でなく、遠方より空気を送っていたようだ。

1876~1879年に建造されたハノーバー中央駅。
ここは観光名所めぐりの「赤い糸」の出発地点であり終着地点でもある。

ヨーロッパの中心に位置するハノーバー市は、ドイツ・ニーダーザクセン州の州都であり、EXPO2000の開催地としても知られている。古い歴史と文化を合わせ持った、見所の多いアミューズメントの豊富な町だ。ヨーロッパを西から東へ、あるいは北から南へ移動するとき、旅行者の多くがハノーバーを通過する。まさしくハノーバーはパリとモスクワ、そしてコペンハーゲンとミラノを結ぶ鉄道の交差地点でもある。また、2本のアウトバーンをはじめ、整備の行き届いた国道がいくつもハノーバーを通り、あらゆる方向へとドライバーを導いていく。このハノーバー市内には、「赤い糸めぐり」という観光ルートがあり、ハノーバーを全く知らない人のために約4,200メートルの赤い線が引かれている。このラインを辿っていくと、市の名所が一本の糸となって、迷うことなく導いてくれる。

ハノーバー市内を網の目のように走る路面電車。マイカーより早く目的地へ行ける抵公害の大量輸送機関として注目されている。

写真上)1913年に建てられた町のシンボルでもある市庁舎は、建造に12年も掛かった。沼地を埋め立てて6,000本以上の杭が打たれたが、建設途中で色々な事がおこり、工事は常に延滞ぎみだった。ドームの上にあがると町全体を展望できる。

写真下)町の中には数多くの教会が見られる。写真は1718年に建てられたクレメンス教会で、ベネチアの運河沿いに建つ教会をモデルに作られた。

ハノーバー市DATA
ドイツ北部のニーダーザクセン州の州都 (ベルリンの西約250キロメートル)
面積/約204平方キロメートル
人口/約520,000人
日本との時差/-8時間
消防・救急電話番号/112

週末になると多数の花を積んだ車がやって来て、市内の各所で店を開く。この花を求めて多くの市民が集まってくる。


Reported in 2007.