2019.05.08

消防ヘルメットFIRE HELMET COLLECTION,消防ヘルメットコレクション

命の絆No.57 アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ウースター市消防局

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命の絆 消防ヘルメット

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THE BOND OF BROTHERHOOD
助けを求める声があるならば、いかに過酷な災害現場であっても身を投じていく消防士たち。

時代や国境を超え、すべての消防人の心にある博愛の精神が、彼らを突き動かせる。隊という名の“家族”が、危険な現場で協力し合い“人命救助”という任務を成し遂げる。

「消防ヘルメット」はそんな彼らの活動を支え、危険から身を守る盾となってくれる。現場には要救助者、仲間、そして己の命をつなぐ博愛の絆があり、その象徴が消防ヘルメットといえるであろう。

 
No.57 アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ウースター市消防局
ケアンズ&ブラザー社
「ストリームライナー」ヘルメット

 
アメリカ東部マサチューセッツ州ボストン市の西方約70キロメートルにあるウースター(WORCESTER)市は、7つの丘に囲まれた商工業が盛んな都市。またホーリークロス、クラーク及びウースター工科の各大学や博物館が立地する学術都市でもある。アメリカ東部13州がアメリカ合衆国として独立した際、マサチューセッツ州で独立宣言が初めて読み上げられたのも、ここウースター市(当時は町)であった。

消防史としては、1757年に多発する煙突火災の防止検査要員として5人の男性を専従させたのが始まりとされる。1790年にはFIREWARDSと称する町の夜間防火パトロール班を編成。このパトロール班は巡回中に火災を発見すると、手にしていたトランペットを吹鳴して住民にその発生を知らせていた。1793年にはそれまでの皮革製の消火バケツに加え、人間が引っ張る手引き腕用ポンプをイングランドから輸入して使い始めた。やがて1828年には馬引きの蒸気消防ポンプ4両が登場。1835年2月25日にいたって、この地に消防本部が創設され、同年さらに6両の馬引き蒸気消防ポンプが増強された。その一方で、保険会社が1875年に起業して1962年4月23日に廃業するまで、保険会社の私設消防隊も存在していた。

ウースター町が市に昇格したのは1848年。第二次世界大戦後の大きな災害としては、1953年に大型のトルネード(F4級)に襲われ、死者94人、負傷者1,228人、破壊建物多数の被害を受けている。1991年にはウースター・ステート病院火災があり、1999年にはユニオン駅近くのコールド・ストレージ(冷凍倉庫)跡の6階建ビル火災が発生した。12月3日夕方にホームレスの採暖火から出火し、断熱材がくすぶり燃え続けたもので、ついには消火活動中の消防司令補以下6人の消防士が殉職。彼らの葬儀には当時のクリントン大統領、ゴア副大統領も参列し、式の模様は全米にTV中継された。悲しい消防史の一つである。

現在のウースター市消防は、人口175,000人に対して、消防本部の下に8消防署所、ポンプ車11、はしご車7、ハズマット車1、スキューバ対応車2、スペシャル・オペレーション車1、フィールドコマンド車30、スタッフカー等の陣容である。

紹介するのは、1956年から58年にかけて名門ケアンズ&ブラザー社が送り出した、アルミ合金(ジュラルミン)にプレス加工で製造されたヘルメット。頭頂部は二重に張り合わされた丈夫さを持ち、十文字状の低いコム、さらにその間に9本の補助コムがプレスされている。帽体周りの庇にもプレス加工された低い突起があり、下り勾配のデザインが独特だ。

皮革製の消防章シールドは6インチ高のもので「WFD」と標している。顔面保護のためのボーク・アイ・ガードを取り付け、帽体内のハンモックはリネン製、さらに耳覆いもリネン製で、あご紐は丈夫な布織りとなっている。

この当時のアメリカ合衆国の消防ヘルメットとしては生産期間が短く、またケアンズ&ブラザー社のモデル350セネター型が多用されている中でストリームライナー型ヘルメットは珍しい。これを贈っていただいたのは、「ヴィジティング・ファイアマン」で知己を得たマサチューセッツ州バーンズ市消防局長のマーチンJ.ヨルダン氏。ヘルメットは1987年5月13日に届いた。

PROLOGUE 災害現場で活動する隊員たちの姿で、ひときわ目を引く存在が「ヘルメット」である。
特徴的なデザインにはさまざまな機能が秘められており、頭部保護という同じ目的を持ちながら国によっていろいろなパターンを見ることができる。
そもそもヘルメットは軍事用として誕生し、古くから頭部に直接加えられる打撃力を減少し、直接的な負傷を防ぐことに重きがおかれてきた。後に用途ごとに進化を続け、使用される環境によって求められる性能やそれに伴う形状や素材の変化を見せてきた。
消防で用いるヘルメットも、“災害”という敵から“消防士”という戦士を守るための“防具”であるといえる。

災害現場という場所は何が起こるかわからない。
突如、倒壊物が襲い掛かってきたり、足場が崩れて転落する可能性も大きいわけだ。頭部に大きなダメージが加われば命に関わる結果となり、脳に障害を与える危険もある。災害現場であれば頭を打って意識を失っている間に要救助者の生命は危険に曝され、隊員自身も更なる悲劇に見舞われないとも限らない。
つまり、消防におけるヘルメットとは隊員はもとより、要救助者や仲間の命を結ぶ重要な存在であるといえる。ここでは世界の消防が使用する「消防ヘルメット」にスポットをあて、郷土を災害から守ってきた消防士たちの魂を伝えていく。



05|06 2019/FIRE RESCUE EMS vol.85

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