2019.11.04

消防ヘルメットFIRE HELMET COLLECTION,消防ヘルメットコレクション

命の絆No.60 パナマ共和国 パナマ市消防 スーパーチーフテン社「セーフT」ヘルメット

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命の絆 消防ヘルメット

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THE BOND OF BROTHERHOOD
助けを求める声があるならば、いかに過酷な災害現場であっても身を投じていく消防士たち。

時代や国境を超え、すべての消防人の心にある博愛の精神が、彼らを突き動かせる。隊という名の“家族”が、危険な現場で協力し合い“人命救助”という任務を成し遂げる。

「消防ヘルメット」はそんな彼らの活動を支え、危険から身を守る盾となってくれる。現場には要救助者、仲間、そして己の命をつなぐ博愛の絆があり、その象徴が消防ヘルメットといえるであろう。

 
No.60 パナマ共和国 パナマ市消防
スーパーチーフテン社「セーフT」ヘルメット

 
中央アメリカに位置するパナマ共和国は、太平洋とカリブ海を結ぶパナマ運河で世界中に知られる。

このパナマ地峡帯は長い間、要衝地として着目されていたが、実際の運河開発に初めて手をつけたのは、地中海と紅海を結ぶスエズ運河開発も成功させたフランス人の技士、フェルディナン・ド・レセップスである。彼は1880年1月1日にパナマでも工事を開始したものの、運営会社が1889年に倒産し計画を放棄してしまった。その後、アメリカ合衆国が工事開始の契約を取りつけ、1903年から開削工事を開始。さらに当時この地を領有していたコロンビア共和国と協議の上、同年11月3日に運河地帯はパナマ共和国として独立することを宣言し、新たに国家が誕生した。念願の運河は1914年8月15日に完成、開通。しかし運河の両岸8キロメートル幅はアメリカ合衆国の租借地となり、この地域がパナマ共和国に返還されたのは1999年のことである。

運河の規模は全長約80キロメートル、幅は最大200メートルから最小91メートル。途中でガトゥン湖を経由するために水位差があり、水位を上下させるための閘門3カ所を設けることで船舶の通行を可能にしているのは有名だ。なお、近年の船舶の大型化や通航量の増大に対応するため、既存の2つのレーンに加えて第3のレーンを設ける拡張工事が2016年に竣工している。

パナマ共和国の消防は1887年11月28日に正式に創設され、現在は常設消防隊員300名及びボランティア隊員(義勇消防隊)多数で構成される。正式名称はCUERPO DE BOMBEROSDE PANAMA(クエルポ・デ・ボンベロス・デ・パナマ)。緊急通報番号は「911」で、アメリカ合衆国の影響が見て取れる。消防署はボカス・デル・トロ県、チリキ県、コロンバス県、エレーラ県、ロス・サントス県、ベラグアス県及びパナマ県の7県に置かれ、本部はパナマ県にある(チリキ県にはチリキ及びディグイッドの2署、パナマ県にはチェボ及びチリキ西の2署が所在)。

紹介する消防ヘルメットは、カナダのスーパーチーフテン社製「セーフT」。丸みの多い柔らかな曲面デザインが特徴の、1970年代~1980年代前半に世界で多く採用された有名なヘルメットである。FRP素材の黒色一体成形で、側面には白色反射テープ、後部にも4本のV字白色反射テープを貼付。正面に皮革製シールドを装着し、ここにパナマ消防の略称である「C.B.P.」の白文字を赤地バックに表示している。その上にある数字の「10」は、消防隊ナンバー10の所属であることを示す。帽体内はシンプルで、新繊維で十文字にハンモックを形成。南国にふさわしい軽やかさを感じさせる。

このヘルメットはパナマ共和国の首都であるパナマ市消防のキャプテン、F.A.MURPHY(F.A.マーフィ)氏から、1982年6月30日に贈呈していただいた。その前年、「ヴィジティング・ファイアマン」人名録を元に、筆者に日本の消防事情を問い合わせてきたことが縁で手紙を交わすようになった間柄である。のちに、消防車両をデザインしたパナマ共和国消防創設100周年の記念切手を送ってきてくれたことも嬉しく思い出される。

PROLOGUE 災害現場で活動する隊員たちの姿で、ひときわ目を引く存在が「ヘルメット」である。
特徴的なデザインにはさまざまな機能が秘められており、頭部保護という同じ目的を持ちながら国によっていろいろなパターンを見ることができる。
そもそもヘルメットは軍事用として誕生し、古くから頭部に直接加えられる打撃力を減少し、直接的な負傷を防ぐことに重きがおかれてきた。後に用途ごとに進化を続け、使用される環境によって求められる性能やそれに伴う形状や素材の変化を見せてきた。
消防で用いるヘルメットも、“災害”という敵から“消防士”という戦士を守るための“防具”であるといえる。

災害現場という場所は何が起こるかわからない。
突如、倒壊物が襲い掛かってきたり、足場が崩れて転落する可能性も大きいわけだ。頭部に大きなダメージが加われば命に関わる結果となり、脳に障害を与える危険もある。災害現場であれば頭を打って意識を失っている間に要救助者の生命は危険に曝され、隊員自身も更なる悲劇に見舞われないとも限らない。
つまり、消防におけるヘルメットとは隊員はもとより、要救助者や仲間の命を結ぶ重要な存在であるといえる。ここでは世界の消防が使用する「消防ヘルメット」にスポットをあて、郷土を災害から守ってきた消防士たちの魂を伝えていく。



11|12 2019/FIRE RESCUE EMS vol.88

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