2022.04.08

消防ヘルメット消防ヘルメットFIRE HELMET COLLECTION,消防ヘルメットコレクション

命の絆No.74 トルコ共和国 イスタンブール市消防

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命の絆 消防ヘルメット

消防ヘルメットコレクションNo.74

THE BOND OF BROTHERHOOD
助けを求める声があるならば、いかに過酷な災害現場であっても身を投じていく消防士たち。

時代や国境を超え、すべての消防人の心にある博愛の精神が彼らを突き動かす。隊という名の“家族”が、危険な現場で協力し合い“人命救助”という任務を成し遂げる。

「消防ヘルメット」はそんな彼らの活動を支え、危険から身を守る盾となってくれる。現場には要救助者、仲間、そして己の命をつなぐ博愛の絆があり、その象徴が消防ヘルメットといえるであろう。

 
命の絆No.74 トルコ共和国 イスタンブール市消防
イタリアMISPA社 ポリカーボネート製ヘルメット

 
ヨーロッパの東端とアジアの西端に位置し、黒海とマルマラ海をつなぐボスポラス海峡。トルコ共和国の主要都市、イスタンブール市はこの両岸に広がる。ローマ帝国末期の紀元330年、皇帝コンスタンティノス1世が紀元前660年からそれまでビザンティンポリスだったこの地(当時は主に西岸)に遷都してコンスタンティノポリス(コンスタンチノープル)となった。その後1100年間は東ローマ帝国、ビザンティン、ラテン帝国の都としていたが、1453年、オスマン帝国のメフメト2世がこの地を征服した。やがて第一次世界大戦後の1923年にトルコ共和国が建国されて首都はアンカラへと移り、この地はイスタンブールにあらためられて今日にいたっている。2020年の統計では人口1,546万人のメガシティである。

コンスタンチノープルの時代から、4,400軒もの店が連なるバザールやマルマラ海に面した人口密集地は木造建築が軒を接する状態で、火災には悩まされていた。オスマン帝国のコンスタンチノープルにおける火災資料には、1478年から1918年までに大規模な火災が256件発生したことが記録されている。

消防史としては1712年、オスマン帝国陸軍のエリート将校により消防隊が組織され、1720年には消火用ポンプ導入、1794年及び1811年には消火用水槽が設置された。1826年、独立した消防部隊が開設され、さらに1842年には延焼防止を目的として「収入が500キセ未満の者の木造家屋は両端をレンガ壁とすること」「道路の幅を拡げること」等を内容とした建築条例が定められた。1872年にはアブデュルアズィズ・スルタンが2人の陸軍将校をロンドンの消防学校へ派遣し、消防戦術、装備の使用方法、消防士の訓練育成、ほかを学ばせた。うち1人の将校クラーク・オドンはオスマン帝国領ハンガリー・カウンティの消防隊長に任命。もう1人の将校エドモンド・スジェッキューはコンスタンチノープルの消防隊長に任命され、陸軍の第7〜10の4個大隊からなる消防専任隊の指揮官となって活躍した。装備としては馬びき梯子積載車や馬びき消防ホース延長車が配置されていた。ヘルメットはブラス製で、後年の近代になってもほとんど外形が同じであることは興味深い。

1999年8月17日12時38分、トルコ西部がマグニチュード7.8の大地震に見舞われ、倒壊建物24,400棟、圧死者など16,000人の大被害を被ったことは広く知られる。これを機にトルコ共和国では大地震への備えが本格化され、緊急時のコントロールセンターの建設も進んだ。緊急通報番号は火災「110番」、救急「112番」、山林火災「177番」と分けられている。2010年の資料によると、消防態勢としてプロフェッショナル消防士4,495人、ボランティア消防士1,089人、ポンプ車、梯子車、化学車、救助車等の消防車両981両に消防署は65署という陣容であり、消防士着装のヘルメットはオーストリアのローゼンバウアー社「ヒーロー」モデル及びドイツのドレーゲル社「ヤスコ」モデルが用いられている。

今回紹介するヘルメットはイタリアのミラノ市にあるMISPA(ミツパ)社のポリカーボネート製「エレガント」モデル。柔らかな曲面のコムを含めて一体成形され、赤色に仕上げられている。帽体内ライナーとハンモックは白色の軟質合成樹脂、あご紐は新素材繊維でチンカップ付となっている。帽体裾の周縁は黒色の樹脂で、首頚部保護として人工皮革製の黒色しころを鋲止めしてある。

帽体正面にはブラス鋳造の消防エンブレムが付いている。エンブレムは中心にトルコ消防ヘルメット、左側に斧、右側に梯子、ロープと工具類。それらを樫の葉がぐるりと囲み、頂点でイスラムの象徴である星と三日月とつながる美しいデザインである。

このヘルメットはドイツ南西部のバーデン・ヴュルテンブルク州イエシュテッテン消防のアーノルド・カイヤ氏から、交流の記念として1993年1月22日に贈られた。コレクションのなかでは唯一の中東イスラム圏国家のヘルメットである。

※ハートルプール地区/本部兼常備消防署1に消防隊3およびルテイン制(昼間は消防署勤務、夜間は自宅待機で呼び出しで出動する体制)消防署1に消防隊2
ミドルスブラ地区/常備消防署3に消防隊7
レッドカー・クリーブランド地区/常備消防署2に消防隊5およびルテイン制消防署4に消防隊7
ストックトン・オン・ディーズ地区/常備消防署4に消防隊7およびルテイン制消防署1に消防隊1

PROLOGUE 災害現場で活動する隊員たちの姿で、ひときわ目を引く存在が「ヘルメット」である。
戦闘用の兜をルーツに持つヘルメットの目的は、衝撃から頭部を守り、直接的な負傷を防ぐためにあるが、国によりさまざまな特色を見せ、性能やそれにともなう形状、デザイン、用いられる素材は時代や環境とともに進化を遂げ続けている。消防で用いるヘルメットも、“災害”という敵から“消防士”という戦士を守るための“防具”であるといえる。

消防におけるヘルメットとは、要救助者や仲間の命を結ぶ重要な存在である。災害現場では突如倒壊物が襲い掛かってきたり、足場の崩れ、転落の危険に晒される。もし頭を打ち意識を失えば、要救助者の生命は守れない。隊員自身もさらなる悲劇に見舞われないとも限らない。消防ヘルメット一つひとつにはストーリーが宿っている。世界の消防が使用した「ヘルメット」から、郷土を災害から守ってきた消防士たちの魂を伝えていく。



春季号 2022/FIRE RESCUE EMS vol.102

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