2019.04.08

消防車両紹介京都市,歴史,消防車両

消防の歴史を築いた懐かしの消防車両

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SPECIAL ISSUE CLASSIC FIRE ENGINE by KYOTO CITY FIRE DEPARTMENT

日本の消防車両は自治体消防発足以降、徐々にその台数やバリエーションが拡充していった。今日では多種多様な消防車両が人々の安全で安心な生活を守っているが、そのラインナップの原型が確立したのも自治体消防発足前後の時期といえる。しかし、消防史に残る当時の車両たちの姿は、今となってはなかなか目にすることはできない。ここでは京都市消防局に配備されていた車両を通し、消防車両の歴史を見ていこう。

伏見消防署 醍醐消防分署 第2小隊

20メートル級 屈折高所放水はしご(1251)

20メートル級 屈折高所放水はしご(1251)1981年式 三菱フソーFR /日本機械

1984年4月にかつての醍醐寺消防出張所は、行政需要の高まりによって伏見区内東部を分割して消防分署として昇格させる。そしてかつての伏見消防署の所属消防・救急隊も配置転換を行った。年式は古いが、醍醐消防分署へ所属替えとなった当隊は新しい所属小隊及び車両整理番号を付した際の撮影である。この種の車両もミッドポンプを艤装し、巻き給水管、自衛噴霧放水装置がセットされている。キャブの助手席側は小隊長席で、左折時などの安全確認用の下方窓採用車である。ダブルキャブ2扉で、跳ね上げ式の後輪前後のアウトリガーや搭上バスケットの様子がよくわかる。

伏見消防署 醍醐寺消防出張所 伏見第5小隊

山林工作車(1132)

山林工作車(1132)1979年式 イスズK-TLD24N改 /日本機械

母体となるトラックに、小型動力ポンプ、50ミリメートルホース収納のバッグ、吸水管を積むゴムクローラ。母体には消火用ジェットシュータ(本来はアメリカ合衆国で開発された「インディアンポンプ」の発展形)、延長ホースほかを収納し、現場近くへ搬送する。(この車両は市内の3出張所に配置)。醍醐地区は平安時代からの修験道の地であり、醍醐寺と山系が北方の山科区などに連なる。この出張所は昭和26年に開設し、文化財保護法の制定された翌年から寺院警備も含めて昭和27年には北区大徳寺消防出張所も開設された。

下京消防署 中堂寺消防出張所 下京第4小隊

ポンプ車 2,210ℓ/分(0705)

ポンプ車 2,210L/分(0705)1981年式 三菱キャンターFE.1 /森田ポンプ

フロントグリルにCANTERのロゴが付いた。国鉄/JR山陰線丹波口駅、京都市中央卸売市場、日本専公社工場や大阪ガス京都工場がこの出張所の周囲にあった。官設消防時代から下京消防署の中堂寺消防出張所として、自治体消防時代へと繋がる。国道9号線千本交差にあるこの地域は下京区と中京区の境界域となり、両方とも木造住宅の密集地も控えた消防警備上重要な拠点である。


05/06 2019 FIRE RESCUE EMS vol.85
写真・文:宮脇健氏

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